感想

はじめての構造主義 (講談社現代新書)

はじめての構造主義 (講談社現代新書)

構造主義の入門書。「レヴィ=ストロースは、主体の思考(ひとりひとりが責任をもつ、理性的で自覚的な思考)の手の届かない彼方に、それを包む、集合的な思考(大勢の人びとをとらえる無自覚な思考)の領域が存在することを示した。それが神話である。神話は、一定の秩序――個々の神話の間の変換関係にともなう〈構造〉――をもっている。この〈構造〉は、主体の思考によって直接とらえられないもの、“不可視”のものなのだ。」ここだけ読んでもよくわからない場合は、この本を最初から読んでみよう。構造主義について、とてもよくわかるはずだ。自分の関心でいえば、文学研究においてなぜ構造主義が流行ったのかがよくわかった。また、キリスト教についてもいろいろと考えさせられた。ミッションスクールにおける文学研究がどうして作家論的になってしまうのか、理解できた気がする。ちなみに、僕が読んだのは↑ではなく、昔のカバーのもの。