『下流大学が日本を滅ぼす!』

下流大学が日本を滅ぼす! (ベスト新書)

下流大学が日本を滅ぼす! (ベスト新書)

 「下流大学」(「底辺大学」という言い方のほうがなじみがあるけど)の実態について紹介、分析したもの。実際はここまでひどくないかなあ、という印象。ただ、ここで紹介されている若者の生態については、その通りだと思う。
 著者は、大学をもっと減らせというけど、減らすことができれば苦労しないよ。ひとつの学校が潰れれば、路頭に迷う人が大量に出てくるわけで。大学教員なんてのは研究しかできない人間が大半を占めている(それすらできない人間もたくさんいるが)。社会のことを何も知らない上に、年齢もいっていて、転職しようにもしようがないからね。そのことを回避する方法がない限り、ますます「下流大学」は増えていくし、ダメ人間は増殖されていくだろう。要するに、日本の将来は絶望的ってこと。
 ここまで来ると、もはや大学がどうこうという問題じゃない。日本の社会構造そのものの問題でしょう。ところが行政は、まったくアテにならないんだよなあ。本当に救いようがない。