『中原中也と詩の近代』

中原中也と詩の近代

中原中也と詩の近代

 初めての単著が3月25日に角川学芸出版より出版されます。学位請求論文をまとめたものです。ちょっと高価なので薦めにくいのですが、書店などでみかけましたら、よければ手にとってみてください(間村俊一さんの装幀がすばらしい!)。
 目次は以下の通りです。

第一部 中原中也と音楽――詩人像の形成を視野に入れつつ――

 第一章 「歌」の内実――中原中也と音楽に関する一つの視角――
 第二章 詩と音楽――洋楽との関わりをめぐって――
 第三章 歌曲・朗読・ラジオ放送――中原中也像の形成に即して――

第二部 中原中也への影響――愛唱をめぐって――

 第一章 愛唱歌の系譜――佐藤春夫中原中也――
 第二章 ホテルの屋根に降る雪は――北原白秋中原中也――
 第三章 「書く」行為の背後にあるもの――宮沢賢治中原中也――

第三部 中原中也と雑誌の関わり(1)――詩篇の再掲を中心に――

 第一章 中原中也、その文学的出発――「朝の歌」から「白痴群」創刊前後まで――
 第二章 中原中也・一九三三年――季刊「四季」への寄稿を中心に――
 第三章 ゆらゆれる「ゆあーん ゆよーん」――「サーカス」の改稿と行の字下げをめぐって――

第四部 中原中也と雑誌の関わり(2)――第二次「四季」との関係について――

 第一章 第二次「四季」創刊前後の中原中也
 第二章 『在りし日の歌』非収録の「四季」発表詩篇からみえてくるもの
 第三章 第二次「四季」にとって中原中也の存在意義とは何だったか

第五部 晩年の中原中也――新発見資料をもとに――

 第一章 「療養日誌」をどう読むか
 第二章 「千葉寺雑記」をどう読むか
 第三章 中原中也の「詩壇」意識――一九三五年前後の詩をめぐる状況と「日本詩人会」「詩人クラブ」「東京詩人クラブ」――

第六部 中原中也研究のこれから――今後の課題――

 第一章 「在りし日の歌」という詩集名はいつ付けられたのか――『新編中原中也全集』と制作時期推定の関係に触れつつ――
 第二章 倦怠と幻想――『山羊の歌』『在りし日の歌』の再検討――

初出一覧
あとがき
索引